第5回 夕食のかしこい摂り方
 今回は夕食の摂り方についてご紹介します。
 
夕食は一日の仕事が終わり、心身ともにリラックスしていることから、一番おいしく感じられるものです。しかし、うっかりすると、つい食べ過ぎていたり、間食をしてカロリーオーバーしていることも。反対に、仕事で疲れてくたくたになるあまり、簡単に外食で済ませてしまう人や、晩酌をしながらつまみだけ食べて、栄養が偏っている人もいるのではないのでしょうか。
 夕食は一日の栄養バランスの不足を補う絶好のチャンスであり、ここで一日の必要栄養素のバランスをとりたいものです。
 それでは、夕食の摂り方について考えてみましょう。
 夕食の摂り方をタイプ別にわけて、それぞれの欠点と改善策についてお知らせします。
夕食に重点をおくとカロリーを消費し切れません。余分なカロリーは脂肪として蓄えられ肥満の素になります。また、満腹感が得られる量と必要カロリーは一致していないので、食べ過ぎていることが多いようです。
活動時間の長い朝食か昼食に比重を置き、夕食はそこで摂り切れなかった栄養素を補う程度にしましょう。歯ごたえのある食品(ごぼう・セロリなど)・カサがあり低カロリーの食品(おから・豆腐など)を選んでよく噛み、ゆっくり食べて満腹感を得るようにしましょう。
食べた物を消化するには最低3時間かかります。          
※一般的な消化時間
ご飯・パン
2〜3時間
肉・魚
3〜4時間
揚げ物
4〜6時間
就寝時には副交感神経が働き、腸の吸収作用が活発になります。同時に、脂肪合成も盛んになっているので、食後すぐに寝る習慣の人は、体脂肪や内臓脂肪を貯めやすい体質になっています。また、胃の消化活動にもよくありません。

夕食が9時以降になる人は、昼食と夕食の間に軽く摂り、帰宅後不足した栄養素を補う程度の食品を選びましょう。食後就寝まであまり時間が無い人は、食後に入浴をしてカロリー消費に努めましょう。

食事を摂らず、お酒ばかり飲んでいる人は栄養障害を起こしやすくなります。例えば、一合の日本酒と茶碗一杯のご飯は同じカロリーですが、お酒の中に栄養素はほとんど含まれていません。また、アルコールの分解には体内のビタミンが使われるため、ビタミン不足を引き起こします。ひどい時にはビタミン欠乏症による末梢神経炎が起こることもあります。
アルコールの量は一合以内に抑え、つまみ(低脂肪・低塩分・低カロリー・高ビタミン・高ミネラル・高たんぱくのもの)を賢く選びましょう。
麺類や丼もののご飯は茶碗二杯分のカロリーになります。これだけでは、カルシウムやビタミン不足になり、カロリーばかり高く栄養バランスは偏ってしまいます。
外食(お弁当を含む)は一日一回以内に。高カロリーの洋食と中華は三日に一度に抑え、和食を選びましょう(詳しくは第4回「昼食のかしこい摂り方」をご覧ください)。腹八分目でやめておき、不足した栄養素は食後に牛乳か野菜・果物の100%ジュースで補うよう心がけましょう。
1)・2)と同じ理由です。
我慢できない人は、野菜スティックやドライフルーツ(プルーン)・昆布・小魚チップなど低カロリーで栄養素の豊富な食品を選ぶとよいでしょう。また、果物を選ぶ時は甘いものよりは酸味のある柑橘系のものにしましょう。
1)・2)と同じ理由です。
寝る前にホットミルクを飲むようにすると眠りにつくまでの間の空腹感を押さえることができます。コレステロールが気になる人は、低脂肪牛乳を選びましょう。
昼食の5〜6時間後で、就寝時間の3時間以上前に食べ終わることです。就寝前の胃袋は空っぽになっているほうが良いので、夕食後から就寝までの時間は空ければ空けるほど良いといえます。
洋食・中華よりは和食のようなあっさりしたものを選びましょう。
主 食
主 菜
副 菜
デザート
お茶碗一杯程度
煮たり焼いたりしたものを(ノンオイルがベスト)
緑黄色野菜を中心にしたメニュー
ドライフルーツや酸味のある果物
本部 保健推進課
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