抗ストレス食、薬膳、オーガニックフード、薬剤・栄養剤・サプリメント、嗜好品




世に健康情報のタネは尽きまじ、いわんや食においてをや…。ひと頃のグルメバブルも落ち着き、生活習慣病の問題もからんで、健康面からの「食」へのこだわりが静かに浸透しているようです。巷ではカロリー量を表示するレストランが増えたのをはじめ、今度は健康食バブルとでも呼べるほど様々な食情報が氾濫しています。生活習慣病では食のウエイトが非常に高いわけですから、それも当然だと言えるのかもしれません。
 しかし、その割には依然として日本人は塩分や脂肪をとりすぎ、カルシウムや食物繊維が不足していると言われています。2004年までの第6次改定「日本人の栄養所要量」がありますが、そんな指導も何のその、一度身についた食習慣や食べ物の好き嫌いは、なかなか直すことが難しいものなのかもしれません。 
 「逆仏」という言葉があります。粗食に耐えていまだはつらつとしている親を尻目に、生活習慣病をきっかけに子が亡くなってしまうなどというケースもしばしば耳にする昨今です。これは、食生活の欧米化による肉食中心の高脂肪・高カロリー食摂取と、運動不足が主な原因です。ただでさえ不健康なところへカルシウムやビタミンなどが不足するため、ストレスに対しても抵抗力が極端に弱ってしまったことも深く関連しています。


さて、体の免疫力は一般に20〜40歳がピークだと言われ、40過ぎから衰えて50歳以降は急激に下降し、高齢者は若者の10分の1になるとも言われています。この免疫力を大きく左右するのが食事であり、「6つの基礎食品」からバランスよく栄養をとることがその基本です。
 1群は肉・魚2群は牛乳・乳製品3群は緑黄色野菜4群は淡色野菜・果実5群は穀類・いも類6群は油脂製品となっています。また、栄養素別にみると、炭水化物・たんぱく質・脂質が主にエネルギー源となる3大栄養素、これ体の機能維持や調整・抵抗力をつけるビタミン・ミネラルを加えて5大栄養素第6の栄養素が食物繊維とされています。
 中でもビタミンやミネラルは、微量栄養素ながらも免疫力に重要な関わりをします。ビタミンは20種類以上、ミネラルはカルシウムやマグネシウム、鉄、亜鉛など生体維持に必須な元素としては16種類あり、どちらも人の体内では生成されないので食事による摂取が不可欠です。免疫力を高める食品には、緑黄色野菜、きのこ類、ゴマ、海藻類、緑茶、乳酸菌、粘性食品(山芋、納豆などのヌルヌルした食物)などがあります。
 朝食ぬきで昼は外食、夜はつまみにアルコールという食生活が改善できないなら、せめてそういう食品をとるようにしたいもの。もっとも、「6つの基礎食品から1日30食品をバランスよくとる」と言われても、そこまで自己管理できる人はそうはいないはず。そこで、「脂肪が多いエネルギー食はとりすぎない、抗ストレス食で危険領域を回避する」というくらいの最低限の心構えで臨んでみてはいかがでしょうか。



食べ物とストレスの関係と言えば、まっ先に「摂食障害」を思い浮かべる人も多いでしょうが、ここでは抗ストレス食の代表的な栄養素を見ていくことにします。
 「カルシウムが欠乏すると怒りやすくなる」というのは一般によく知られていますが、そのカルシウムも含め、たんぱく質ビタミンCビタミンB1抗ストレス4大栄養素について簡単に説明します。もちろん、他の栄養素もバランスよくとるのがベストです。効率よくとって日頃のストレスコントロールに役立ててください。


◆カルシウム(1日の必要量/600mg)
カルシウムは、中枢神経に対し鎮静効果と抗痙攣効果があるため、血中カルシウム量が減少すると、興奮状態になり感情が不安定になる。また、カルシウム欠乏は骨粗鬆症の要因だけでなく、脳卒中やアルツハイマー型痴呆を誘発させるとも言われている。酒・タバコはカルシウム吸収を邪魔するのでほどほどに。食事の他に、適度な運動と日光浴もカルシウム吸収には必要。
★カルシウムが多く含まれる食品
牛乳・乳製品、小魚類(ししゃも、丸干いわし等)、海藻類、豆腐、ゴマなど。
 乳製品は吸収率が高い。また、ビタミンDやたんぱく質と一緒にとると吸収がよい。逆に、加工食品やインスタント食品に添加されるリン酸化合物や食塩のとりすぎは、カルシウム吸収を妨げる。


◆たんぱく質(1日の必要量/70g)
ストレスを感じると、それに対抗するために副腎が自律神経を刺激するホルモンを活発に分泌する。その時にたくさんのたんぱく質が消費されるので、十分に補給する必要がある。
 たんぱく質は筋肉や皮膚、骨、内臓、血液等の主成分となり、代謝を促進し、抵抗力を高める働きをする。脳や神経も活性化する。不足すると、動脈硬化や貧血などで免疫力が低下する。とりすぎると腎臓への負担が大きくなり、カルシウムの吸収効率が低下する。
たんぱく質が多く含まれる食品
肉、魚、牛乳・乳製品、大豆・大豆製品、卵など。
 たんぱく質が多く含まれる食品には、脂肪や塩分が多く含まれるものもある。肉や魚などは部位に注意したい。


ビタミンC(1日の必要量/50mg)
体内に貯蔵できず、とりすぎても排泄されてしまう水溶性ビタミンなので、毎日とる必要がある。血管や粘膜を強くし、抗酸化作用があるので、動脈硬化や老化防止の効果がある。副腎皮質ホルモンに使われるので、ストレス耐性を高める作用がある。タバコで破壊されるため、愛煙家ほど多く摂取したい。不足すると、肌あれの他、疲労を感じやすく、かぜも引きやすい。
ビタミンCが多く含まれる食品
果実類(イチゴ、キウイ、オレンジ等)、野菜類(ブロッコリー、小松菜、ほうれん草、ピーマン等)、いも類、緑茶など。


◆ビタミンB1(1日の必要量/0.9mg)
糖質代謝に不可欠で、不足すると倦怠感や疲労感、食欲不振などが現れる。脳内物質の代謝をよくし、神経の働きを正常にし、情緒を安定させる働きがある。不足すると、熱意や注意力、社会性などが失われ、寡黙になったり、動作が緩慢になったりする。昔、この欠乏症が脚気になった。
ビタミンB1が多く含まれる食品
豚肉、ピーナッツ、ウナギ、鶏レバー、玄米、そば、豆類(大豆、そら豆、枝豆等)など。




朝食をとり、規則正しい食生活を送る。

よく噛んで、腹八分で食べすぎない。

脂肪や塩分はとりすぎない。

抗ストレス4大栄養素をつとめてとるようにする。

緑茶をよく飲む。

旬のものをなるべく食べる。

タバコはストレス解消にはならない。できればやめる。

酒はほどほどに。週2日は休肝日を。

外食が多い時は、食材の多いものを選び、付け合わせも食べる。

楽しい食卓にすること。